①UNIQLOがSHEINを提訴。パクリ疑惑を検証!
こんにちは!革のバッグや財布を作っている職人集団の新進工房です。UNIQLOがSHEINを提訴したというニュースがあります。UNIQLOのラウンドミニショルダーバッグにそっくりなSHEINのバッグ。今回、この2つのラウンドミニショルダーバッグを徹底比較していきます。
私たちは職人として、この2つのバッグについてを詳しく解説していきたいと思います。
②UNIQLOとSHEIN。どれくらい似てる?
サイズ感ほぼ一緒に見えます。型紙が同じような印象を受けます。細部のデザインもかなり似ている部分が多いです。
③気になる部分を比較
気になる部分を比較し、一覧にまとめてみました。
比較ポイント! | UNIQLO | SHEIN |
ショルダーの付け根 | 補強ステッチがありキレイな仕上がり | 補強ステッチがなく、汚い |
ファスナー | YKK | ノーブランド |
引手のステッチ | きれい | 糸調子が合っておらず汚い |
生地 | しなやかで質がいい | 裏地に使いそうな生地 |
ショルダー | 丈夫で厚い | 折り目が沢山付くくらいシナシナ |
内装(ポケット) | しっかり縫われている | すぐにちぎれそう |
比較ポイントに関して、さらに詳しく解説していきます。
比較1 ショルダーの付け根
UNIQLOはショルダーの付け根に補強ステッチがあります。しかしSHEINにはありません。
補強ステッチがない事は強度に差がでるだけではありません。
付け根の内側を見てみると、SHEINは鞄の端の処理が丸見えになっています。
一方UNIQLOはその部分が隠れており、内側の処理も美しいです。
また、UNIQLOは細部まで裏地がついていますが、SHEINは裏地が付いていない部分があります。
比較2 ファスナー
UNIQLOはYKKのファスナーを使用しています。SHEINはどこのメーカーかわからないファスナーでした。
比較3 引手のステッチ
UNIQLOはしっかり縫われていてキレイです。SHEINは3目くらいしか縫っておらず、さらに糸調子があっておらず、裏側の糸がくしゃくしゃとなっていました。糸処理も雑です。
比較4 生地
UNIQLOはシワ加工がされたポリエステル。ボンディング加工されており中に綿が入っています。しなやかで質がいい生地です。対してSHEINは裏地に使いそうな生地だと思いました。
また、UNIQLOは芯材がしなやかで、生地との一体感があるが、SHENは芯材が硬く、生地との一体感がなく、まるで障子の骨組みのようだなと感じました。
比較5 ショルダー
ショルダーに使用されているPPテープ。ユニクロは1mm厚で触っても質感がいいです。安っぽくなく丈夫な印象です。SHEINは0.8mm厚で薄く、シワや折り目がいっぱい付くくらいシナシナです。
※PPテープ:ポリプロピレンテープ。軽くて強度に優れている。
ショルダーの金具部分を見てみます。UNIQLOは金具表面がなめらかで均質な表情をしていますが、SHEINは表面に継ぎ目のようなものが見え、金具の側面もプラモデルのパーツを切り離した時にできる痕のようなものがあります。SHEINはショルダーも付属の部品も安価なものを使用しています。
比較6 内装(ポケット)
UNIQLOは裏地もしっかりとした生地を使用しています。ポケットとポケットの間の仕切りのステッチもしっかりしてるので強度があります。SHEINは紙のような生地です。ポケットの仕切りステッチも微妙で、すぐに千切れるのではないかと思います。
④UNIQLOとSHEINのバッグ細かく見比べた結果は…
今回、この2つのバッグは、職人目線でみても「デザイン一緒」と感じてしまいます。
下請け職人時代、サンプル製作を依頼され、
なんとなく似ているな。でも似ているが違うという感覚になる事はあったのですが、
これはもう「全く一緒のデザイン」という感覚になりました。
デザインは一緒で、製作工程で手をぬける部分は手を抜いている。
安いからそれでいいんじゃない?という声が、バッグから聞こえてきそうです。
SHEINのバッグは、UNIQLOのバッグを分解して、同じ型紙を引いたのではないかな?とさえ思えてしまいました。
今回は、SHEINとUNIQLOのラウンドミニショルダーバッグの比較について詳しく解説しました。この記事が皆さんの知識の一助となれば幸いです。次の記事もお楽しみに。
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